諦めないことも肝心です~ '10北海道釣行記のオワリ~
2010年 09月 30日
目覚めたのは前と同じ道の駅。顔を洗い、歯を磨き、ローソンで朝飯を買って川へ向かう。
上流部は数釣りの場。でも街場に近い中流域は数は出ないが型は出ると雨鱒の川で出会ったフライマンに聞いていた。彼の云うことは信用できる。
良さそうな橋から川を眺めると、想像していたよりも野生を残しているように思えた。実に北海道らしい川だった。この橋あたりまで釣り上がることにして、6時間ぐらいの釣行プランを組んで下流へ車を走らせた。50㎝とはいわない。せめて40㎝でもいいから釣り上げさせてくれ!そう思いながら川に入ると、すぐに如何にもな流木が配置してあった。前後左右を通すが反応が無い。その後も1時間か2時間か、反応は無かった。
数はハナから期待していないというか、坊主も十分考えられると思って釣りを始めているので、めげることはない。ズンズン上っていく。
そんな中、岸に流れがぶつかり、勢いが殺されて緩くなったあたりの沈水した草むら絡みのヨレへ#8のEHカディスを通すと、尺ぐらいのが釣れた。これが結構参考になったように思う。
川はとにかく素晴らしいポイントだらけで、虫も多少は出ているのにライズが無いのが不思議だった。量が十分ではないのだろうけれど。また、早い流れでは全く反応してくれないように「思われた」。魚もきっとそこまでは多くないのだろう。本当に特級の場所にしかついていないのかもしれない。
右岸側はだいたい切り立っており、その上は河畔林でブッシュになっている。左岸側はちょっとブッシュがあって、その向こうに牧草地帯が広がっている。それも延々と。ここはNZかってぐらいに。
ところによってはブッシュが切れて、川岸まで牧草が迫っている場所が何箇所かあった。そうしたところは大体が右岸の屈曲点から流れがぶつかり、ちょうどいい深みと流速のポイントをつくっていた。そうしたプールの尻で35㎝ぐらいのをキャッチした。
三度めにそうしたポイントにぶつかったあたりだったか。流れの頭に流木が沈み、そのシモには流れを受ける形でちょっとだけブッシュが張り出していた。
その間の鏡。そのブッシュ寄り。
そこへ2度目にフライを流した時、ブッシュから出てきてゆっくりと浮上し、沈んでいったヤツがいた。
聞きアワセ気味に追いアワセを入れ、しっかりとフッキングしていることを確認する。水深は多分1.2mぐらい。その底に張り付いて全く動かない。待望のサイズだから焦りそうなものだが、それはもう昨日やっている。
絶対にとるって意気込みは3Xというティペットの太さにも表れている。まず切られる心配は無い。とにかく余ったラインを急いでリールへ仕舞った。そうしてから再び動きを聞くと、すぐに動きだした。いったんはカミへ走り、2度ぐらいジャンプ!50㎝はなさそうだったが、間違いなく今回一番大きいサイズだった。
今となってはわざと跳ねさせていたようにも思うが、川の花火はやはり美しい。
今度はシモへ突っ走る。突っ込みが止まっても、サイズもそこそこだから流れを受けてジリジリと下っていく。だましだましラインを巻き取り、出され、跳ねられ、寄せて、出される。
何回かそれを繰り返す。
しかし重い!渚滑で釣った50overよりも明らかに引く。やはり十勝の虹は最高だ。
finは近い。
ネットを咥えつつ、最後の1mがどうにも詰められないで苦戦したが、とうとうネットイン。
完璧な魚体の彼女は、今までに見たどの虹鱒よりも美しく、力強かった。
来て良かったと、思った。
終わり。
by rudefisher
| 2010-09-30 20:02
| フライフィッシング